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森山デンタルブログ BLOG

【唾液について】

1日に分泌される唾液の量、種類とその効果とは?

1日に分泌される唾液の量はどのくらいかご存じですか?

唾液の原料である血液は男性で約4 ℓ、女性で約3.7 ℓが体内を循環しています。
それに対して1日に分泌される唾液の量は通常0.5 ℓ1.5 ℓといわれています。

 

 

唾液は三大唾液腺である「耳下腺」「顎下腺」「舌下腺」から主に分泌され、
口腔内には常に23㎖存在しています。

 

 

唾液の種類と働き

唾液は「サラサラな漿液性(しょうえきせい)唾液」と「ネバネバな粘液性唾液」の2種類に分けられます。
それぞれの働きを簡単にまとめると、以下のようになります。

 

漿液性唾液

 

主に副交感神経によってコントロールされ、リラックスしている時に分泌されやすい唾液です

主に食事時に多く分泌され、唾液アミラーゼなどの消化酵素を多く含み消化を助けます

舌で味覚を感じるために、食品の成分を唾液に溶け込ませます

緩衝機能により口腔内を中和し、う蝕予防の働きをします

 

粘液性唾液

 

主に交感神経によってコントロールされ、緊張しているときに分泌されやすい唾液です

納豆やオクラに含まれる成分でもあるムチンによって食べ物が軟らかくなり飲み込みやすくなります
 また、粘膜を覆うことで傷つくことを防ぎます

う蝕の原因菌や、体内に侵入しようとする病原菌を殺菌したり、侵入を防いだりする効果があります

緩衝機能により口腔内を中和し、う蝕予防の働きをします

 

食事などをして口腔内が酸性になるとエナメル質が溶解してう蝕に繋がる原因になります。

唾液には重炭酸塩やリン酸塩といった成分が含まれており、
酸性に傾いた口腔内を食後30分程度で食前のpHに戻し、う蝕を防ぐ効果もあります。

 

 

 

より多くの唾液を出すための6つの方法

1.オーラルケア

 

歯ブラシは患者さんに合ったタイプを使っていただき、
口腔粘膜や舌など口腔内全体をマッサージするように磨くと唾液分泌が促進されます。

また、就寝中は口腔内の細菌が増えやすくなるので、デンタルリンスを用いた就寝前のケアが効果的です。

 

2.よく噛む

 

唾液をたくさん出すためには何よりもよく噛むことです。
よく噛むことは消化促進・肥満予防・脳の刺激といったさまざまな効果もあるので、ゆっくりよく噛んで食べるようにします。

 

3.唾液腺をマッサージする

 

大きな唾液腺がある部分をマッサージすることも効果的です。

三大唾液腺である「耳下腺」「顎下腺」「舌下腺」を押す、
円を描くようにマッサージすることで効果を実感できます。

クリームなどを塗ってマッサージをすると、指の滑りも良くなり、ケアをしやすくなります。

 

4.舌の運動

 

舌の周りの筋肉を鍛えることも重要です。舌を出したり引っ込めたりする動きや、
円を描くような動きをすることで舌の周りの筋肉を鍛えることができます。

 

5.食品を活用する

 

梅干しのような食品を活用するのも一つの方法です。口腔内を刺激する酸味がある食品、
アルギン酸を含む昆布・ポリグルタミン酸を含む納豆・ガムなどを使うと効果的です。

 

6.規則正しい生活を送る

 

唾液の分泌は自律神経でコントロールされます。
そのため、自律神経のバランスを保つために規則正しい生活を送ることは大切です。

 

 

約2,400万人が口の渇き・ネバつきで悩んでいる

2017年に行われた調査によると、2060歳代のうち、
2,400万人が口の渇きやネバつきを感じていることがわかりました。

 

ドライマウスになる原因は口呼吸、ストレス、薬の副作用などさまざまです。
今後、更に高齢化が進み、患者数が増えることが予想されます。

 

原因が多様であるため完治はなかなか難しいのですが、患者さんの悩みを緩和する方法を考えてみましょう。

 

歯科医院でも簡単にできる方法としては、口腔湿潤スプレー・ジェルの活用があります。
スプレータイプは手軽に使えるので、患者さん自身がセルフケアで使う際にも向いています。

一方で、ドライマウスが重度であればジェルタイプのほうが向いていることもあります。

【関連リンク】
https://www.moriyama-do.com/preventive/

【執筆・監修者】


森山 貴
森山デンタルオフィス新松戸 おとなこども歯科・矯正歯科 院長

東北大学歯学部 卒業
日本顎咬合学会 認定医
国際口腔インプラント学会 認定医

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