自費根管治療が向いている症例
自費根管治療が向いている症例
自費根管治療は、以下のような症例に特に向いています。
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過去に保険診療の根管治療を受けたが再発したケース(再根管治療)
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根管の形が複雑で、肉眼では処置が困難な症例
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前歯など審美性を重視したい部位の治療
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金属アレルギーがある患者さん
これらの症例では、精密な処置や生体にやさしい材料が必要なため、自費治療が最適です。
自費根管治療の期間
治療期間は症例により異なりますが、一般的には以下の通りです。
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初期の抜髄症例:2〜3週間
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感染根管治療・再根管治療:4〜6週間
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難治性病変の場合:8週間以上かかることもあります
治療は1〜2週間ごとの通院が基本で、全体で2〜4回ほどの通院が必要となります。
自費根管治療の治療の流れ
根管治療の流れは以下のようになります。
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カウンセリング・精密検査(CT・デジタルレントゲン・歯髄診査)
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治療計画の説明と同意
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マイクロスコープを用いた処置(感染組織の除去・根管形成・洗浄)
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根管内の薬剤貼薬と仮封
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根管充填(MTAなどを使用)
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コア築造と最終補綴(セラミックなど)
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治療後の経過観察(半年〜1年)
すべてのステップで記録を写真や動画で残すことで、患者さんにわかりやすく説明しています。
自費根管治療の費用
費用は使用する機材・技術・治療部位により異なります。目安は以下の通りです。
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前歯:70,000円〜100,000円
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小臼歯:100,000円〜120,000円
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大臼歯:120,000円〜150,000円
※費用にはCT撮影・マイクロスコープ使用料・MTA充填などが含まれます。
※被せ物(クラウン)は別途費用がかかります(セラミッククラウン:80,000円〜150,000円)。
分割払いやデンタルローンなども対応しておりますので、お気軽にご相談ください。
自費根管治療に関する注意事項
痛みや腫れが出ることがある
治療後に一時的に痛みや腫れが出る場合がありますが、多くは2〜3日以内におさまります。
市販の鎮痛剤で対応できる程度で、強い痛みが続く場合はご連絡ください。
治療回数が多くなることもある
感染が重度な場合や、複雑な根管形態のケースでは、
通院回数が通常よりも多くなることがあります。
時間と費用に余裕をもって治療を始めましょう。
経過観察が必要である
根管治療後は、X線などで根尖病変の治癒を確認します。
治療終了後も、半年〜1年ごとの定期検診が必要です。
治療を中断すると再感染のリスクがある
仮封の状態で通院を中断すると、再感染のリスクが高まります。
必ず最後まで継続して治療を完了させましょう。
向いていない症例がある
以下のような症例では、根管治療が適応外となる場合があります。
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歯根破折がある場合
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重度の歯周病で歯槽骨の吸収が進行している場合
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大きな病巣が骨の外に拡がっている場合
CTやレントゲンを用いた診査により、保存可能かどうかをしっかり確認する必要があります。
次回は自費根管治療のメリット・デメリットをお伝えします☆